公認心理師試験の直前の確認に、特に重要な部分だけを抜粋した、自作ノートを公開します!自己責任の下、必要に応じてご活用ください。
ここでは、発達心理学に関連する内容をまとめています。
発達心理学
1.子どもの発達
(1)ピアジェの発達理論
シェマ:認識の枠組み(例 空飛ぶ動物は鳥)
同 化:覚える⇒鳥は空を飛ぶ動物
調 節:シェマを変える⇒ペンギンは空を飛ばないが鳥だ
均衡化:覚えたものを書き換え安定させる⇒例)空を飛ばない鳥もいる
(2)ピアジェ 4つの発達段階
感覚運動期 |
0-2歳 |
・循環反応⇒いろいろなものに触れて外界に働きかける ・シェマの獲得:哺乳瓶のミルク(同化) ⇒ミルクだと思ったら麦茶(調節) ・対象の永続性:見えなくても存在をイメージできる。⇒いないいないばあ ・模倣行動 ※期待違反法⇒対象の永続性を確認する方法 |
前操作期 |
2-7歳 |
⇒動くものに命⇒自ら動くものに命⇒植物と動物 ・保存の概念がない ⇒広がっているオハジキは多い、お好み焼き、 ・三つ山課題:3つの山を他の位置から見たらどう見えるか? ⇒自己中心性:自己以外の視点にたって考えられない |
具体的操作期 |
7歳‐11歳 |
・可逆性⇒行く道を戻れば帰ってこれる ・脱中心化⇒他者理解 |
形式的操作期 |
11歳以降 |
・A=B、B=C、A=C 論理的思考 |
(3)内言について
ピアジェ:自己中心性の反映⇒内言が外に現れたものが言葉
ヴィゴスキー:コミュニケーションの中で言葉を獲得⇒外から得た言葉が内言へ
2.アタッチメント(愛着)
(1)養育者との情緒的結び付き
ホスピタリズム(施設病)の研究(スピッツ)をもとに、愛着理論を提唱(ボウルビィ)し、エインスワースが測定した(ストレンジシチュエーション)。
(2)ストレンジシチュエーション(エインスワース)
タイプ |
内容 |
Aタイプ:回避型 |
再開時に、親を避ける⇒親が安全基地として機能していない 子どもの働きかけに否定的、微笑んだり身体接触ななく、子どもの行動を強く規制 |
Bタイプ:安定型 |
分離時に泣く、再開時に関わりを求める。すぐに安定⇒安全基地として機能している 欲求や状態変化に敏感。遊びや身体的接触を楽しんでいる |
Cタイプ:葛藤型 |
分離時に不安、混乱。再開時に接触と怒り⇒安全基地としてあまり機能していない 子どもへの働きかけが親の気分や都合に合わせたもの。一貫性がない。 タイミングが微妙にずれる。子どもからすると親の行動が予測しずらい |
Dタイプ:無秩序型 |
接近と回避を同時に示す。⇒顔を背けながら接近、突然のすくみ等 抑うつ傾向の強い親の養育。虐待がある可能性。 |
※反応性アタッチメント障害(反応性愛着障害)
・警戒心や恐怖心が強く人に近づかない、周囲からの働きかけに反応しない
・自分を抑制できずに攻撃的になる(自分で自分を守るしかないと臨戦態勢を取らざるを得ない)。
(3)ハローのアカゲザルの実験
①針金製の親(哺乳瓶あり)、②布で覆った親(哺乳瓶無)
空腹時以外は、②で過ごした。スキンシップが重要であるとの結論。
3.エリクソン 8つの発達段階
乳児期 |
0-1 |
信頼:不信 |
希望 |
|
乳児期前期 |
1-3 |
自律性:恥や疑惑 |
意志 |
|
乳児期後期 |
3-6 |
積極性:罪悪感 |
目的 |
|
学童期 |
6-12 |
勤勉性:劣等感 |
自己効力感 |
物事を達成できるという気持ち |
青年期 |
12-22 |
同一性:同一性拡散 |
忠誠 |
モラトリアム |
成人期初期 |
22-35 |
親密性:孤立 |
愛 |
|
成人期(中年期) |
35-60 |
生殖性:停滞 |
世話 |
|
老年期 |
60以降 |
統合:絶望 |
知恵 |
|
4.更年期
・閉経前後の10年間(45~55歳)
・女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少する。
⇒ゴナドトロピンは増加する(エストロゲンの分泌を促す)
・血管運動(血管の収縮と拡張)がうまくいかず、発汗や紅潮が生じる。
不眠も生じる。
・肩こり、腰痛が増える⇒欧米人より多い
5.老年期
①老年期のキーワード
アドバンスケアプランニング(ACP) |
皆で話し合い(家族、医療職、介護職等)、意思決定をする人を決めておく。終末期を含めた今後の生活や治療について話し合う。 |
自分の人生が終末期に入った場合に、どう生きたいかを本人が意向を明示する。本人の意思が最優先。 |
|
ソーシャルコンボイ |
皆で老人を守りながら生活していく。 |
身体的、心理的、社会的に良好な状態。 |
②老年期の心理
エイジングパラドクス |
喪失体験が多いが、幸福感は若者と差がなく心理的安定感は高い。 |
老年的超越理論 |
物質的・合理的な視点から、神秘的・超越的な視点に移行するため、喪失はあっても心理的には安定 |
社会譲渡的選択理論 |
残り時間が限定的だと感じると、価値ある行動や満足できる目標の活動に傾倒する |
SOC理論(選択的最適化理論) |
目標を調整しながら、今ある身体的・認知的資源を使って、少しでも喪失前の状態に近づこうとする方略 |
活動理論 |
退職等で活動を放棄せざるを得ない場合は代わりの活動を見つける。 |
離脱理論 |
高齢者は社会からの離脱を望み、社会は離脱しやすいようなシステムを用意しているため、高齢者が社会から離れていくのは自然なこと。 |
③老人福祉施設
デイサービス |
通所介護事業所:日帰り、65歳以上で身体または精神上の障害がある |
短期入所施設 |
養護者の疾病等が理由で、居宅で介護をうけることが一時的に困難な人 |
経済的理由により、居宅介護が難しい人 |
|
常に介護が必要な要介護3~5の人。要介護1~2は、認知障害重度の場合OK |
|
経費老人ホーム |
無料または定額。60歳以上 |
相談に応じる |
|
老人介護支援センター |
情報提供、相談、指導 |
ここまでです。お疲れさまでした!
事例問題は確実に抑えましょう!
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1.要点まとめ➀ 公認心理師法
2.要点まとめ➁ 産業分野
3.要点まとめ③ 医療分野
4.要点まとめ④ 司法分野
5.要点まとめ⑤ 教育分野
6.要点まとめ⑥ 福祉分野
7.要点まとめ⑦ 学習心理学
8.要点まとめ⑧ 認知心理学
9.要点まとめ⑨ 発達心理学
10.要点まとめ⑩ 社会心理学
11.要点まとめ⑪感情・人格
12.要点まとめ⑫ ストレス
13.要点まとめ⑬ 心理アセスメント
14.要点まとめ⑭ 脳
15.要点まとめ⑮ 精神医学
16.要点まとめ⑯ 薬学・生理学
試験勉強、頑張ってください!!